びっくりピン! - フィリピンの『びっくり』をお届け!

フィリピンの『びっくり』をお届け!

フィリピン人一家に道聞かれたら睡眠薬強盗にあって現金と携帯電話とデジカメを盗られて石鹸を貰った話

意味不明なタイトルですが、真実です。

所謂『睡眠薬強盗』という犯罪に巻き込まれました。

 

2週間前、晴れた日の日曜。
せっかく気持ちのよい天気でしたので、なんとなく外へぶらつこうと思いたちました。普段乗らない電車に乗ってみて、綺麗な公園が見えたので、そこで降りてみました。

 

そこが今回の事件が起きたRIZAL PARK※です。(※睡眠薬強盗のメッカらしい)

 

公園は子連れファミリー、カップル、学生集団で賑わっており、とても自分が治安の悪いマニラにいるなんて事を思わせない光景でした。


コカ・コーラの小ビンを片手に、汗ばむ陽気の中を闊歩していると、知らない人達に声をかけられました。
40代のおじさん1人と、20代前半の女性1人。一見するとただの親子のようですが、この二人こそが今回の犯人達。いや、二人だけじゃなくて、後半増えていきますけどね。

 

はじめはタガログ語で話しかけられて、???となっていると、英語に変わり、


男「ああ!フィリピン人かと思ったよ!」

俺「いやいやジャパニーズですよ」

男「ちょっと道を聞こうとしててね。ここで何をしてるんだい?」

俺「ぶらぶらしてます」

男「じゃあ一緒に教会でも行かない?遠くないから!」

俺「ああ、別にいいですよ」

※教会に誘うのはとてもオーソドックスな睡眠薬強盗の手順だそうです。

 


これだけ見ると、僕はただの警戒心のない観光客みたいですが、やっぱり自分は気を付けてるって自信があったので、「教会に付いて行っただけでは何も起きないか」なんて軽く捉えていました。

とりあえず他愛もない会話をしながら教会へ向かいました。その間、女性は恥ずかしそうにしながら一言も声を発していませんでした。まるで、

女性。O(またうちのオヤジ知らない人に声かけてるよ・・・恥ずかしい・・・)

なんて思ってるんだろうな〜 なんて考えながらいました。だって普通人を羽目ようと思ってたらたくさんコミュニケーションとって信頼を得る努力をしますよね???

それに加え、その女性・・・・

 

ぜんぜん可愛くない!!!!

 

結構ゴリラ顔の方でしたので、失礼ですが「これで男を羽目ようなんて考えてないやろ」なんて勝手に考えていました。それも今回油断した原因の一つです。

 

そうこうしてるうちに、キアポの教会へ到着。あれ?この人達、最初に道聞いて来なかったっけ?と思いましたが、まあフィリピン人なんてそんなもんかな〜なんて考えていると、

男「今日はこの娘の誕生日なんだ。これからこの娘の母と祖母と
  すぐそこで食事するので君もよかったらどうだい?」

と申し訳なさそうに聞いてきたので、夕食前にちょっとひっかけるか〜と了承。
やむなくして母・祖母到着。本当に家族みたいだったしこれも油断しちゃった原因・・・。

お酒を飲みながらカラオケして、楽しい時間を過ごしました。思えば結構飲まされましたけど、その段階では意識ははっきりしてたし、そろそろ帰ろうかな〜と告げてみると、

男「家ってマカティの方だよね?アヤラにに行く通り道だからホーム誕生パーティーに来ない?」

と、またもお誘い。 帰りみちならいっか〜って。正直この段階で相当おしゃべりして仲良くなっていた(と思ってた)ので、あっさり了承。

 

ジプニーで長いこと移動しました。道中も全く知らない景色で、本当にこれ大丈夫か?なんて何度も思いましたが、ほろ酔い頭にはそこまで重く捉える事ができなかったようです。

そしてフィリピンの一般家庭より少し貧しそうな家へ到着。中でもカラオケしてご飯食べてドンチャンしました。

 

 

そして、この辺りから記憶が薄れていきます。。。

 

 

眠くなって、ベッドへ招かれて、何故か服脱がされて、就寝。

 

これだけ断片的に覚えていますが、その次に目が覚めたら自分はタクシーの中。

 

 

まだ動いていなかったので、一度降りて、何が起きたか整理。

 

携帯がない。お金は1000ペソ持っていたはずだけど、200ペソだけしか残っていない。ウエストポーチに入っていたデジカメの膨らみはまだそこに・・・・って・・・・石鹸やないかい。

 

 

混乱しつつも状況を把握し、だんだんと怒りがこみ上げてきました。
通りすがりの人に時間を尋ねると、深夜0時だという。5時間近く寝てたことになります。30分くらい道端に座って犯人一家が出てこないか見張っていたのですが、冷静さを取り戻し、しぶしぶタクシーで帰ることに。

タクシー運転手に聞いたら、此処はケソンシティだという。
全然アヤラちゃうやーん!なんて心のそこで呟いて・・・200ペソ(思えばこれで足りたのか記憶にないが)を支払い帰宅。ベッドに倒れ込むように就寝。

 

月曜日。出社。職場の人の話だと、壁にガンガンぶつかりながら歩いていたという。自分でもあまりこの日の記憶はない。ただ体調が悪かったということだけです。

 

火曜日。職場の人に笑い話として「携帯盗られたんすよ〜w」って言ってみたら、

 

職場の人「それって睡眠薬強盗じゃないですか?」

 

 

 

・・・・・なるほど。

 

5時間も人の家で寝たのも、記憶が途切れ途切れなのも、壁にぶつかりながら歩いて居たのも全部筋が通る・・。

 

この段階で初めて自分が危険な犯罪に巻き込まれていたことを知りました。

 

 

 

決して珍しい手口ではないそうですが、フィリピンに慣れてない人・慣れてる人、共に気を付けて行動するようにしましょう。僕はまだ運が良かっただけですから。

  

 

それではみなさん。
くれごれもご注意ください。